夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
「っ……どうしよう。
やっぱり、送れない……」
ポケ電の画面に表示された『送信出来ません』の文字。もう、何度見たか分からない。
マオさんと別れ、自宅に帰宅して、子供達のお風呂とご飯をすませて、寝かし付けて……。
夜、ようやく訪れた一人の時間。
私は居間のソファーに座りながら、ポケ電を見つめて溜め息をついた。
こんな事になってしまったのは、全て私のせい。
自分が招いた事だ。
マオさんが会いに来てくれた事が嬉しくて。
お弁当を「美味しい」って食べてくれた事が嬉しくて……。
一緒に過ごせた時間があまりにも楽しかったから、つい欲を出してしまった。
レナとレイに、「慎重に行動して行きましょう」って言われていたのに……。
時間を忘れて、幸せに浸って……。
ーー結果。
ディアスさんに見付かって、マオさんは連れ戻されるように帰って行った。
そして、繋がらないポケ電。