夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

奥の子供部屋でヒカルと一緒に寝かしつけた筈だったのに、いつの間にか目を覚ましていたようだ。
私を見上げて、心配そうにしている。


「……なんでもないわ。
ヒナタこそ、眠れないの?」

不安を悟られないように私は笑顔を作ると、屈んで娘の頭を撫でた。

マオさんが自分の本当の父親だと知らないヒナタ。
会ってまだ間もない人物の事で私が悩んでいる事を悟られたら、きっと子供達は不審に思うに違いなかった。


だから、子供達の前ではしっかりしよう!

自分にそう言い聞かせて、いつも通り接する事を心がける。


「今日は広場でいっぱい遊んだでしょ?ちゃんと寝ないと、明日起きれないわ。
……さ、布団に戻りましょ……」

「ーーマオさん、おこられちゃったの?」

「!……え?」

けれど。
ベッドに戻るよう促そうとした私を、ヒナタの問いかけが止めた。
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