夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
***

それはひと月程前の出来事だった。
久々の休暇にレイさんに誘われて、2人で食事に行った時の事。
帰りに立ち寄った広場で……。

「今日は誘って下さってありがとうございました!とっても楽しかったです」

隣を歩いてくれるレイさんに、私は微笑みながらお礼を言った。

食事中の話題は、主にお父さんの事。
楽しくて、嬉しくて……。最初誘われた時はどうしようか?と戸惑ったが、無理にではなく、私はいつの間にか心の底から微笑っていた。

心地良いと感じる雰囲気。
きっとお父さんの話をたくさん聞けて、私は嬉しかったのだ。
……そう、思ってたの。

けどーー。
ふと、足を止めるレイさん。
何かあったのかな?と、少し前に行ってしまった私が振り返ると……。

「ボク、ユイさんの事が好きです」

「……え?」

「ユイさんが、大好きです」

「レイ、さん……」

いつもと変わらない優しい表情で、頬を少し赤く染めて、レイさんは真っ直ぐな想いをぶつけてくれた。
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