夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
***
だから、告白の返事は未だにしていない。
それでもレイさんは、会えば返事を急かす事なく普通に接してくれる。
そんな彼のさり気ない行動や優しさにキュンと胸を打たれて、隣を歩けば手を繋ぎたい、別れ際に引き止めたい、見送る背中に抱き付きたい。
そう、思うようになった……。
ーーレイさんが、好き。
ようやく気付けた自分の気持ち。
ようやく出逢えた、本当の私の恋。
それを伝えるまでは、……。
「ーーッ!!」
レイさんに返事をするまで死ねない。
その為にまず、お父さんを救い出さなくてはッ……!!
強い想いが、私を突き動かす。
刃物を持っているディアスさんの手を両手でしっかり掴むと、そのまま前のめりになって地面に叩きつけようと試みた。
しかし、相手は当然私より上手《うわて》。自分の身体が浮かされた際に器用に身を翻し、バッと私から離れて距離をとった。
私もすぐさま身構える。
もう怖くない。
何があっても、独りぼっちじゃないって……。
私を愛してくれる人はちゃんといるんだって、気付けたからーー。
……
…………。
だから、告白の返事は未だにしていない。
それでもレイさんは、会えば返事を急かす事なく普通に接してくれる。
そんな彼のさり気ない行動や優しさにキュンと胸を打たれて、隣を歩けば手を繋ぎたい、別れ際に引き止めたい、見送る背中に抱き付きたい。
そう、思うようになった……。
ーーレイさんが、好き。
ようやく気付けた自分の気持ち。
ようやく出逢えた、本当の私の恋。
それを伝えるまでは、……。
「ーーッ!!」
レイさんに返事をするまで死ねない。
その為にまず、お父さんを救い出さなくてはッ……!!
強い想いが、私を突き動かす。
刃物を持っているディアスさんの手を両手でしっかり掴むと、そのまま前のめりになって地面に叩きつけようと試みた。
しかし、相手は当然私より上手《うわて》。自分の身体が浮かされた際に器用に身を翻し、バッと私から離れて距離をとった。
私もすぐさま身構える。
もう怖くない。
何があっても、独りぼっちじゃないって……。
私を愛してくれる人はちゃんといるんだって、気付けたからーー。
……
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