夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
「方法は、三つある」
「!……」
「二つはごく当たり前。
一つ目は暗示をかけた人物に解いてもらう。
二つ目は暗示をかけた人物が、この世から消える」
「あと一つはッ……?!」
「……暗示をかけた者と同等。もしくは、それ以上の能力《ちから》を持つ者が新たな暗示をかけるか、暗示を解いてやる」
私がそこまで言うと女は理解が早いらしく、更に鋭く食い付いてくる。
「同じ、能力を持つ……って。
っ……それなら、あなたは?あなたはシャルマの孫で同じ血族でしょう?!」
もっともな指摘。
まあ、女。それを言うなら兄上の娘であるお前も血族なんだがなぁ……。と思ったが、私は話を続けた。
「残念ながら、私にはその能力《ちから》はない。
血族の中でも特殊な血を持つ者ー稀血《まれち》ーを濃く引き継いだ者にしか、使えない能力《ちから》なんだ。
私は母方の血を濃く受け継いでいるようでな。……お前も、そうだろう?」
私が質問を返すと、女はようやく自分の事にも気付いたようで「あ、っ」と小さく声を漏らした。
けれど、すぐに私の説明の中にあるヒントに気付く。