夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

「っ……それに、アランにも……悪いでしょう?」

「!……え?」

「アランはアカリさんの事、本当に好きなんです。だから……っ」

「……」

ズキンッて、一瞬静かに胸が痛んだ。
会いたくて会いたくて、必死にここまで来たのに……。私の想いはまだ、彼には届いていなかったのだ。

そう思ったら、寂しくて悲しかった。
確かにまだ"好き"と気持ちを伝えた訳ではない。


ーーでも。っ……でも!
それにしても鈍過ぎじゃないッ……?!
さっきのあの砂浜でのやり取りは何だったのよ〜!!

あの砂浜での再会で、少なからず二人の距離が縮まったと思っていた私はあまりに鈍過ぎるマオさんにプッツンしてしまった。


「っ……つまりマオさんは、私の気持ちよりもアラン様《弟》への気持ちの方が大事なんですか?」

「!……え?」

確かに私もいっぱいいっぱい迷ってしまった。
子供達の事や自分にとって大切な人達の事を想って、答えを出すのに時間がかかってしまった。

けどーー。
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