夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
「っ……ははっ、参ったなぁ」
「?……マオさん?」
突然の登場に、どんな表情をすればいいのか?と、緊張していた全てが解かされる。
「アカリさんには、一生敵わない気がします」
そう言って微笑ったら、僕の笑顔を見た彼女もまた微笑って……。何とも言えない幸福感に包まれた。
「……ありがとうございます」
そんな僕の口から出たのは、謝罪の言葉じゃなくて、お礼の言葉。
アカリさんと居ると、こうして微笑み合える事が当たり前のような気がして……。当たり前の毎日が、実は当たり前ではない事を忘れそうになる。
彼女との時間はそれくらいに、穏やかで幸せだった。
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