夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
「いいですね!
鳥かぁ〜。……うん!すごく良いと思います!」
隣から聞こえる弾んだ声が、心地良い。
僕を決して裏切らない彼女。
ーーいや。
アカリさんは良い意味で、僕を裏切るんだ。
「貴方と一緒なら、きっと何に生まれ変わっても楽しいと思います」
「!……え?」
その言葉に思わず目を向けた僕を、彼女の瞳が真っ直ぐ貫く。
哀れみの言葉でも、慰めの言葉でもない。そんな感情を微塵も感じさせない、曇りのない瞳で見つめたままアカリさんは言葉を続ける。
「そしたら、いつでも何処に居てもすぐにお互いの所へ行ける。
一緒に、色んな所へも行けますね!」
彼女があんまり普通に"一緒に"って言うから、聞き間違いなんじゃないかって思った。
だから、僕はゴクッと唾を飲み込んだ後、勇気を出して聞き返す。
「僕と、一緒に……」
「え?」
「僕と一緒に……生まれ変わって、くれるんですか?」
そう口にしたら、まるで此処が僕とアカリさん、たった二人だけの空間のような感覚に陥っていた。