夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
ミネアさん。
その名前を聞いたら、きっと以前の私ならばモヤモヤして、嫉妬していた。
でも、今は違う。
マオさんとして生きてきたこの時間で、ミネアさんと過ごした時間はきっと彼にとって大切な掛け替えのない時間。
彼女に助けられて、支えられて、生きてきた。
マオさんにとってミネアさんは、大切な存在。
そんな大切な人を簡単に捨てられて、傷付ける事が出来る人ならば……私は貴方を好きにはならなかったわ。
……だから。
「返事は……。答えは、すぐじゃなくていいんです」
再び言葉を詰まらせた彼に、私は微笑みながら言った。
「私は待ちますから……。
今度会う時。次会った時に、返事を下さい!」
次に会う時は、貴方が答えをくれる時。
それまでは会わない。
そう決意して、私は告げた。
貴方が考えて、出した答えを聞かせてほしい。
そして再び、私の元へ来てくれると信じている。