夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
ーー好きです、マオさん。
私は、貴方の事が大好きです!ーー
僕には、あの真っ直ぐな想いを受け止める"自分"に自信がなかった。
……けど。もう、逃げたりしない。
「"特別な好き”は、言葉ではありません。
いつの間にか自分に宿り、とっさに溢れ出すものなんですよ?
ビックリ箱のように、自分でも驚く行動をしてしまうくらいにね?」
何故か懐かしいと感じたあの言葉が、絡まって僕の道を塞いでいた疑問の鎖を解いてくれて、自由にしてくれた気がした。
そして……。
「マオ様にもそんな方、いらっしゃいますか?」
モニカ様に最後にそう尋ねられた時、思い浮かんだのはたった一人。
パーティー会場であるジェイク様のお邸を出て、ポケ電に保存されている画像を開く。結婚式場で見た白無垢の画像。
たくさんある花嫁衣装の中から、たった一つこの衣装だけが特別に映って、僕の心を動かした。
そして、この白無垢が似合うと思ったのは……。着て欲しいと思ったのは、アカリさん。
僕の大切な瞬間に、いつも思い浮かぶのは彼女。
僕は、アカリさんが好きなんだーー。