夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
***
『仕事が終わりました。今から電車で向かいます』
そう彼から連絡が来たのは、家を出てから何時間経ってからだろう。
時計をずっと見ずに街中を行ったり来たりしていたから、よく覚えていない。
彼からのメッセージが来て、私はいつの間にか辺りが真っ暗になっていた事。そして雪がチラチラと降り始めている事に気付いた。
『分かりました!駅まで迎えに行きます!』
そう返信を打つ際に、初めて自分の指が悴んでいる事にも気付く。が、全く気にならない。
やっとの思いで返信すると、私は一目散に電車が止まる駅まで走り出した。
彼のメッセージに嬉しさが先行してしまい、「お疲れ様」と入れるのを忘れてしまったが、すぐにそれは会ってから直接言葉で伝えようと思った。
そして聞きたい。彼の口から「ただいま」って、そう返してほしい。
そんな幸せな妄想を思い浮かべながら、ドキドキと胸を弾ませながら、私は駅に辿り着いた。
乱れた呼吸を整えつつ、私は近くの建物の窓ガラスで身だしなみもチェックする。
『仕事が終わりました。今から電車で向かいます』
そう彼から連絡が来たのは、家を出てから何時間経ってからだろう。
時計をずっと見ずに街中を行ったり来たりしていたから、よく覚えていない。
彼からのメッセージが来て、私はいつの間にか辺りが真っ暗になっていた事。そして雪がチラチラと降り始めている事に気付いた。
『分かりました!駅まで迎えに行きます!』
そう返信を打つ際に、初めて自分の指が悴んでいる事にも気付く。が、全く気にならない。
やっとの思いで返信すると、私は一目散に電車が止まる駅まで走り出した。
彼のメッセージに嬉しさが先行してしまい、「お疲れ様」と入れるのを忘れてしまったが、すぐにそれは会ってから直接言葉で伝えようと思った。
そして聞きたい。彼の口から「ただいま」って、そう返してほしい。
そんな幸せな妄想を思い浮かべながら、ドキドキと胸を弾ませながら、私は駅に辿り着いた。
乱れた呼吸を整えつつ、私は近くの建物の窓ガラスで身だしなみもチェックする。