夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
少し私の年齢には可愛すぎるかな?
そう思ったけど、昔彼が「可愛い」と褒めてくれた赤やえんじ色を取り入れたコーディネイト。
羽織っているコートを紺色にしたから幼過ぎず、少しは落ち着いて見えるよね?
そんな風に自分の服装を見返しながら、果たしてマオさんはどんな服装で来るのか?と想像した。
仕事終わりだから、きっとスーツ姿は間違いないだろう。何色かな?トレンチコートとか、着てくるかな?
スーツ姿の男性はビシッとしてカッコ良いイメージだが、マオさんは何処か抜けているからおそらくヴァロンの時のようにその姿にドキッとする事はないだろう。
代わりに何を着ても可愛いというか、優しいというか……。でも私は、そんなマオさんも大好きなのだ。
なんて、勝手な想像をして癒されて、私が「ふふっ」と笑みを溢した時だった。
「ーーアカリさん、お待たせしました」
「!……ッーー!!」
声を掛けられて、振り向いた瞬間。
私は驚きのあまり言葉を失った。