夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

「っ……や、やっぱり!夕飯は外で食べましょう?マオ様!」

「!……え?」

じっと見つめていた僕からパッと目を逸らすと、ミネアさんは卵を片付けながらそう言った。顔を真っ赤にして、瞳を潤ませて、小刻みに震えてる。

「だ、駄目ですわね〜やっぱり!慣れない事なんて、するもんじゃない。っ……お待たせした上に、外食しよう、なんて……ごめんなさいッ」

声も震えてた。
僕と、顔を合わせようとしない。
今にも泣き出しそうな、ミネアさんの姿。

僕は、自分を殴りつけてやりたくなったーー。


「……いえ。
僕は、これが食べたいです」

その言葉に「え?」とミネアさんが顔を向ける。
テーブルの上に置いてあったオムライスを見付けた僕は、一緒においてあったスプーンを手に取って、一口すくってそれを食べた。

具材は形がバラバラで、時々固い部分があった。上に乗っていた玉子焼きはふわとろとは程遠く、固くて、少し焦げた味が口に広がる。

……けど。
この中には間違いなく、僕に向けられた一心の想いが込められていて……。胸が、いっぱいになった。
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