夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
***
「ギャランさーん!こんにちは〜!」
ガラッと開く病室の扉。
「また来やがった」と、ワシは布団を頭まで被り無視した。
あの日からーー。目を覚ましてから、ユメは毎日何度もワシの元を訪れてくる。
たいして相手した事なんて一度もない。それなのに、朝、昼、晩、1日最低三回はやってくる。
「あれ〜?寝てるの?ギャランさん!まだ夜じゃないよ〜?ギャランさーん!」
背を向けているのに、一方的に話しかけてくる。おそらく医師から聞いたワシの名を、まるで言葉を覚えた鳥のように何度も呼ぶ。
「あのね、ギャランさん!今日は今から先生と……あ!先生って、ここの先生じゃなくて、孤児院のママ先生ね!」
「……」
「あ!でも、ママ先生はユメのホントのママでじゃないよ〜?でも、孤児院のみんなはママ先生って呼ぶの!……でね、……で、……。あれ?何だっけ……?」
聞いてないのに、話し続けて。しかも、脱線して本来話したかった事をよく忘れる。
「ギャランさーん!こんにちは〜!」
ガラッと開く病室の扉。
「また来やがった」と、ワシは布団を頭まで被り無視した。
あの日からーー。目を覚ましてから、ユメは毎日何度もワシの元を訪れてくる。
たいして相手した事なんて一度もない。それなのに、朝、昼、晩、1日最低三回はやってくる。
「あれ〜?寝てるの?ギャランさん!まだ夜じゃないよ〜?ギャランさーん!」
背を向けているのに、一方的に話しかけてくる。おそらく医師から聞いたワシの名を、まるで言葉を覚えた鳥のように何度も呼ぶ。
「あのね、ギャランさん!今日は今から先生と……あ!先生って、ここの先生じゃなくて、孤児院のママ先生ね!」
「……」
「あ!でも、ママ先生はユメのホントのママでじゃないよ〜?でも、孤児院のみんなはママ先生って呼ぶの!……でね、……で、……。あれ?何だっけ……?」
聞いてないのに、話し続けて。しかも、脱線して本来話したかった事をよく忘れる。