恋の短編集
それから毎日、仲のいい友達や家族が
動かない私を見て、涙を流し
お見舞いに来てくれていた。

私は届くことの無い声で
「ありがとう。」と言った。
涙も流せずに……

月日は刻々と過ぎていくだけで、
何もできない私はつまらない日々を
過ごしていた。

そんなある日……
身体に繋がれた1本の糸が切れ、
どこにでも飛べるようになった…

そして…

「1年あげるから、この1年で
生きるか死ぬか、どちらかを決めなさい。
それまで、自由にしてあげる」
と空から聞こえた。
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