恋の短編集
「ねぇ!ねぇ!
君、私の事見えてるでしょ?」
「・・・。」
「ねぇ!聞いてる?」
「・・・。」
「そっか……。
やっぱり見えてないよね…。
話し相手が出来ると思ったのにな…」

と諦める振りをして、
いつも病室で男の子がしていることを
全部話すと…
男の子の耳がピクっとして
こっちを向いた。

「あっ!こっち向いた!!
やっぱり、聞こえてるんだ!!」
と言うと、男の子はハッ!?として
また、そっぽを向いた。
< 51 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop