恋の短編集
自分の姿を遠目に見ながら、
ふわふわと病室を浮いていると…

隣の部屋から

「なんでだよ!なんで俺が…
なんで俺が死ななきゃいけないんだよ!」
と叫ぶ声が聞こえた。

ビックリして隣の部屋をチラッと見ると…

部屋の中で涙を流している男の子がいた。

その姿は、一番最初の私のようだった。

本当はそっとしておくべきで、
何も言っちゃいけないってわかってるけど
悲しみに溢れてる姿をみて、
声をかけずにはいられなかった。
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