月曜日、約束の場所で


まあいいけど。


周りには自分たちの話し合いに集中して聞いていないだろうし。



「よろしくお願いします」



さすがに顔を見て答える、なんてことは出来なかったから、俯いて言った。



「麦、顔を見せてください」



無理だっての……!



「麦」



私は本当に嫌で、首を横に振る。



それなのに、リアムはいわゆる顎クイをした。



「うん、可愛くて美しい」



そして私の顔を見て、そう言った。



美しいだけは、リアムに言われたくない……!



リアムは満足したのか、手を離した。



「……リアムはかっこよくて美しい」



仕返しのつもりで、似たようなことを返してみた。



本心だけどね。

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