俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
「コーヒーを飲みまくってた時期があったんだよ。それに俺はまったく大人じゃない」
そうやってなんだか含みのある言い方をした。
コーヒーを飲みまくる時期っていったいどんな時期よ...。
後半の言葉は洸にしてはえらい控えめだと思った。
そりゃ、だれだって高1なんて大人とはほど遠いと思うけど。
ーーー
「洸、もう5時だよ」
あっという間に感じた。
時計の針はちょうど5時を指していた。
「今日は5時30分までだろ?次の問題いくぞ」
なんて当たり前のように言う彼。
「こ、洸は帰っていいよ!?」
30分遅刻したのはわたしだ。
勉強を教えてくれるとはいえ、洸まで30分延長させるのはいくらなんでも申し訳ない。