俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
早川くんだって、苦しいはずだ。
“絶縁”するほど仲のよかった洸をこの先ずっと恨みたくなんてないはずだ...。
「...言っても、アイツが傷つくだけだ」
洸はわたしに背を向けると、一言静かにそう告げてーー教室をあとにした。
しょせんわたしにはーー洸を説得することなんて、できない。
ものすごくおせっかいで、検討違いのことをしているかもしれないと思ったが、
わたしはその夜、早川くんにメールを入れた。
文頭に、“ふたりのことなにも知らないわたしがこんなこと言って不快な思いをさせたらごめんなさい”とお断りを入れて。
だけどその日、寝る前にもケータイを確認したけれど、
彼からの返信はなかった。
次の日もその次の日も...
メールボックスに彼の名が表示されることはなかった。