俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
「洸!わたしに勉強教えてくれて、ほんとにありがとう!!」
わたしは笑顔でそう伝えて、カバンにいれておいた小さな箱を洸に差し出した。
「...?」
洸は受け取り中身を確認する。
「チーズケーキか」
「うん!壱圄屋の!わたしが好きなバームクーヘンが有名だけど、チーズケーキもすっごいおいしいの!
早川くんに昨日、洸の好きなスイーツ教えてもらったの!!」
早川くんとカフェでわかれたあと、即効デパートまで買いに行ったんだ。
「サンキュ」
洸は優しく微笑むと、さっそく箱を開けた。
「今食べるの?」
「腹減ってるし」
「そっか!」
ふたりで、テストを受けた席ではなくて、これまで勉強してきた隣通しの席にて腰を下ろす。
「うまい」
洸はおいしそうにチーズケーキを食べてくれた。
お礼ができてよかったな。
喜んでもらえたことがうれしくて、胸があたたかくなった。