俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡


「つーか拓海のヤツ、俺より先に晴香に会ってたのかよ」


「そ、そうみたい。洸と話し合うのが不安だったみたいだよ」


「ふーん」


「...」


その言葉の意味はなに...?

わたしに嫉妬してるの?

ーー...それとも...?


“だって、洸はーー...”

昨日早川くんに言われたことがいきなり脳内に浮かび上がってきて、

なんだか頭の中が沸騰したみたいになる。


「...なに赤くなってんだよ?」


どうやら顔まで熱を帯びていたみたい。


そして洸と目線が交わるもんだから、余計に脳内が暴れまわっちゃって。


「ッ...の、のど渇いたよね!?

わたし、自販機行ってく...っ」


逃げるようにガタッと席を立って洸に背中を向けたけど、

わたしが立てた音のあと、またすぐにガタッとイスが弾んで。


それは洸が立てた音で。


洸も同じようにイスから立ち上がり、その長い腕で意図も簡単にわたしをつかまえたんだ。

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