俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
洸はうれしそうに微笑んで、わたしの頭に置いていた手のひらを頬まで滑らせた。
少しだけ上に持ち上げられて、どきんっと心臓がジャンプした。
もう洸以外のことを考える余裕なんてなくて。
頭のなかは洸でいっぱいになって、そしてこれから起きる出来事に頭が沸騰しそうになる。
ゆっくりと顔を近づけられるけど、逃げられる隙なんてどこにもありやしない。
決して逃げたくなんかないけれど、あまりに自分が慣れていない姿を見られるのが恥ずかしくて。
「...目、閉じねえの?」
甘い吐息が唇にかかる。
それくらい、近い距離。
「あ...え、と.........んっ」
そうか、目を閉じないと...っ。
指摘されて気付き、瞳をきゅっと閉じようとしたら、
洸はもう待ちきれないかのごとく、
わたしの唇に自分のソレを重ねた。
初めての感触に少し驚くけれど、それはすぐに心地よいものへと変わって、そっと瞳を閉じた。
触れるだけの、優しくて、とびきり甘いキス。
泣きたくなるくらい幸せな、ファーストキスーー。