俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
お前の席
『紗由理、聞いて!!』
昨日の夜、わたしは即座に紗由理に電話をかけた。
『王子様じゃなかったの!!
俺様な偽物王子だったの!!』
『...はあ?』
わけが分からないといったふうに声をあげる紗由理。
とにかくわたしは理解してほしくて、その日あったことをすべて説明した。
電話ごしなのに、身ぶりは大きくなってしまいながら。
『それ、ほんとう?』
紗由理も最初は信じられない様子だった。
『...でも、ハルがいちいちそんなウソつくわけないか』
『そうだよ!!わたしにとってイヤなウソつくわけないじゃん!!』
『なんか面白いことになってるね』
おかしそうに笑う紗由理。
『どこが面白いの!?』