俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
わたしはひとまずベッドから下りたけど、大人しく座れず立ったまま無意味に部屋の中を徘徊した。
やばい...やばすぎる。
わたしは、みんなの王子様となんてことをしてしまったんだ。
といっても、唇と唇のキスは未遂だけど...。
って、わたしなに残念がってるの!!ばかばか!!
これでよかったじゃないか。
だって、洸の気持ちが本気なんて、正直信じられない。
ものすごく真剣には見えたけれど......。
ファーストキスは、両想いの相手とがいい。
やっぱり胸キュン小説の読みすぎかもしれないけど、それくらいは叶えたい。
わたしは洸にドキドキはしてしまってるけど、
“好き”とかではないし...、
流れのままにファーストキスを終えてしまうなんて、いやだ。
だけど、もしあのとき着信がなかったら...
わたしと洸の唇は触れあっていたかもしれない...。
さっきまでの出来事を思い出して、胸の奥がきゅうーっとする。
目元も額も頬も、体全身...洸に触れられたところすべてが、ずっとずっと熱い。
もしも唇が触れ合っていたのなら...
わたしはきっと、溶けてしまっていただろう...。