俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡


今日は夏休みをちょうど1ヶ月後に控えたいつもの変わらない暑い日だった。


放課後になり、時間的にはもう夕方だというのに、まだまだ光る太陽が照りつけミンミンとセミが鳴いているなか、

わたしは横断歩道の手前で信号待ちをしていた。


この横断歩道を渡って右に500メートルほど歩いたところに、わたしの家が待っているのだ。


ーー人生って、何が起こるかわからない。

それは、自分のせいかもしれないし、

他人のせいかもしれない。


車用の信号機が赤になり、その1秒後、歩行者または自転車用の信号機が青に変わった。


わたしは横断歩道の上を渡りはじめた。


歩き慣れているこの道。


今日もいつもどおり、帰宅していたーー

キキイイイイイーー!!

「ッ危ない!!」

ドンーー!!


そこでわたしの意識は途切れた。


全身に激痛が走って、一瞬にして目の前が真っ暗になった。

< 8 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop