俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡


「アイツはいつ...本性出してきたの?」


わたしは今目の前に立っている彼にこれから質問攻めされることを予想した。


「えっと...初日から。わたしに猫かぶる必要がないって...」


自分で言っておきながら胸がチクンと傷んだ。


できることならば、猫かぶり必須なお姫様に生まれたかった。


「付き合ってるわけじゃないのに、ああいうこと...されてるんだよね?」


“ああいうこと”とは、抱き締めたり、キスしたり...ということであろう。


これに関しては細かく言えず、控えめにうなづくことしかできなかった。


「...その様子だと、まだひどいことはされてないみたいだけど...もう、アイツとは関わらないほうがいいよ」


「...え?」


「って言っても、今月中はどうしても同じ空間にいないといけないんだよね...」


「う、うん...」


どうしてそんなことを言うのかわからなかった。


たしかに洸は裏の顔があって、俺様だし、上から目線だし、意地悪だけど...

それ以外は完璧といっていいし、裏の顔でもちゃんと優しいところもあるって知っているから...。

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