俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
ひゃ、100点って...!!
それはさすがに言い過ぎじゃない!?
だけど、あまりに不敵なその笑みに、洸ならありえる...と思わされてしまった。
「なにが一番苦手だ?」
「えっと、英語かな」
「じゃあ英語からな」
「は、はいっ」
こうして洸先生の授業がはじまった。
まるで昨日の出来事なんてなかったかのように、わたしたちは接していた。
...30分後。
「...お前さ、この高校に入れたってことは、それなりに勉強できるんじゃねえのかよ?」
あきれた表情の洸があきれた瞳でわたしを見据えていた。
「そ、それは言わないでよお...」
必死に必死に勉強したけど、わたしもまさかほんとに合格できるとは思わなかったんだよ。
それくらい、合格できるかギリギリのラインだったんだ。
でも、いざ入学すると授業のレベルが高すぎてあっという間についていけなくなったんだ。
「まあいい。...俺がいるから安心しろ」
わけのわからない英文を目の前に思わず泣きそうになっていると、上からそんな優しい声がふってきて...
言葉のとおり、とても安心してしまった。
洸がいるから大丈夫...本気でそう思った。