冷たい指切り  ~窓越しの思い~
『今年度は、玉入れの玉を作るクラスと
看板・プラカード・網を修理するクラスに別れます。
また、応援団を各クラスから3名づつ選出してもらいたいので
次回までにお願いします。』

三年生を中心に、話しがどんどん決まっていく。

元々この話し合いの担当は、俺ではなかった。

先週足を骨折して入院中の体育教師………後藤先生だったのだ。

急きょ頼まれた仕事だから………

今朝はちょっと……………忘れただけだ…………。

苦しい言い訳を一人でしている間に、教師の出る競技が決まった。

…………………ゲッ!

リレーは良いとして…………仮装って……。

いわゆるコスプレだよな??

女子高生の考えるコスプレが……まともなはずがない!!

断固として、逃げよう!

青くなっていたら…………

後ろを振り向いた伊藤さんが、樹のような笑みでこちらを見た。

マズイ!!

サッと目をそらす以外に、逃げ道を知らなかった。

…………………女装………確実??
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