先輩の彼女

「そっか…」

ホッとしたような優しい声で先輩は呟いた

「ごめん。なんか取り乱しちゃって…」

少し恥ずかしそうに下を向いてしまった

「いえ、何か嬉しかったです。ただの後輩のあたしがこんなにも心配して貰えるなんて思ってなかったんで…」

最初は何か違う人みたいで少し怖かったけど思った以上に心配して…あたしのこと気にしてくれていたって事が嬉しかった

「ただの後輩じゃないよ…」

「えっ?」

ゆっくり顔をあげ先輩は言った

「大切な後輩だよ。俺にとっても幸にとっても…」

そう言って先輩は笑ってくれた

嬉しかった

どんな形でも大切が貰えたこと

そして…

同時に切なかった…

後輩という壁が…
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