先輩の彼女

クスッ

「え?清華ちゃん?」

突然、清華ちゃんが笑い出した

「ごめん。なんか、あたしも同じ事那智に言ったなぁって思って…」

そう言えば那智兄に前チラッと聞いたことがあったかも…

「それ、きっと那智の灯だわ」

「那智兄のあたし…」

「那智にはね、灯は特別なの。可愛くて目が離せなくて心配で…あたしも何回ヤキモチ妬いたかっ…」

笑いながらも静かに話続ける

「でも、あたしと那智兄は従兄弟だし…」

那智兄とは親戚…でも先輩達は幼なじみ…

「それは、第3者から見れば従兄弟も幼なじみも一緒よ。…恋人にだって、結婚することだって出来るの。その人の特別を持っている子だから…」

特別を持っている子…

「灯はさぁ、もし、2人が従兄弟だったらそんなこと思わなかった?」

もし、先輩達が従兄弟だったら…?

ううん…

きっと今と同じだった

あたしは首を横に振った
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