先輩の彼女
こんなにドキドキするのはいつ振りだろう?

もしかしたら初めてかな?

あたしは先輩の部屋の前に来ていた

チャイムを押す手が震える


ピーンポーン


チャイムの音がいつもより大きく響く

ガチャ…


「ともちゃん…」

先輩は少し驚いて困ったように笑った

「あの…お話がしたいんですけど…」

「どうぞ…」

あんな事があったから少し怖かった

この部屋に来るときはいつも突然でいつも…先輩は少し怖かったから…

「おじゃまします…」

入った部屋は前に来た時より物が散乱している

「ごめんね…散らかってて…」

そう言いながら先輩は散らばった物を片付けた

「あの…先輩…」

「ごめんっ!」

あたしの言葉を遮るように先輩は頭を下げた

「ごめんで済む事じゃないって分かってる…でも、俺の勝手な気持ちであんな事して…ともちゃんを傷つけた…」

先輩は何度も何度も頭を下げる

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