先輩の彼女
「はぁ…」
学校の近くのカフェお昼過ぎともあって店内はガラっとしている
アイスティーにミルクを零しながら大きくため息をついた
「こらっ!幸せが逃げるぞ」
聞き慣れた声が上から降る
「あ。幸乃先輩。」
今日は幸乃先輩と待ち合わせ
久しぶりに会おうと昨日メールが来たのだ
「どうしたの?浮かない顔して…隆斗と喧嘩でもした?」
「いえ。そう言う訳じゃ無いんですけど…」
喧嘩なんてしていない
ゆっくり会うことさえままならないから…
「ちょっと…寂しい…かな…」
本音を言うなら凄く寂しい
許されるなら泣いてでも側に居たいよ
「隆斗、最近忙しそうだもんね」
「はい…」
『おはよう』と『おやすみ』のメールは忙しくても送ってくれた…
でも…最近は…
「そう言えば、隆斗地方勤務になるかも…ってホント?」
「えっ…?」
地方…?
なに?