先輩の彼女

「ごめん…ともちゃんがそんなに不安だったなんて気付かなくて…自分のことで精一杯になっちゃってごめん…」

なだめるように謝りあたしの髪を撫でてくれる手は優しかった

「言葉が足りなすぎたね。俺が悪かった。でもね…ともちゃんは俺の彼女だよ。アイツ等には紹介しなかったんじゃなくて、したくなかったんだ。」

「え?」

どういう事?

意味が上手く理解出来なかった

「アイツ等は知ってたんだ。ともちゃんの事。可愛いだとか紹介しろだとか煩くて…紹介なんてしたら俺の存在まる無視で、絶対言い寄る気がして…ごめん…そんなの見たくなくて紹介出来なかった…」

少し頬を赤らめながら言う先輩が愛しい

やっぱり大好きなんだ

「でも…あたし…あの人見たいに綺麗じゃない」

先輩には大人の女性が良く似合う

あたしとは違う

高いヒールも履きこなす大人の女性が…

「バカだなぁ…」

そう言ってギュッと抱き締めてくれた

「俺はともちゃんが良いの。ともちゃんが可愛くて仕方がないの。」

あたしで良いの…?

涙が溢れる…

こんなにも醜い気持ちのあたしで良いの?

でも…

あたしはまだ目立たないお腹に触れた
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