夢の世界で会いましょう
ご要件は何でしょう
1初めまして
★★★
「おーい!大丈夫?おーい!」
聞き覚えのある声が聞こえた。
声の主を見ると、目の前にはライナがいた。
「あ!よかったです!ぼんやりしてたから、どうしたのかと…」
「…私どれ位ぼんやりしてた?」
「え?ん…と、数分位ですか?」
何時もなら夢の世界に戻ると同じように一日が経過していた。
今回は数分という僅かなタイムロスのみ。
(会話しているとそんなに刻は経過しないのかな)
今日も夢の続きが見れた安堵感、そしてライナとまた出会えた喜びを感じた。
「あのさ…前々から言おうと思ってたんだけど…丁寧語って距離感じるんだよね」
優奈は少し不満そうに呟いた。
「勇者って丁寧な言葉じゃないといけないの?せめてこういう時位は、タメ口とかでもいいじゃん。多分アナタ私より年上でしょ?」
「え…あ、め、迷惑じゃ無ければ…」
「全然迷惑じゃないって!!」
「じゃあお言葉に甘えて……。宜しく、優奈」
タメ口で話しかけられただけなのに優奈の心は跳ねた。
(はぁ…イケメンは何してもイケメンだなぁ…)
眼福と心の中で合掌しつつ、優奈は先程聞き損ねた質問をもう一度してみた。
「ところでライナって何歳?私は17歳」
「じゃあ俺と同い年だね!俺はもう少ししたら、だから現在は16歳だよ」
「え?!同い年?!」
物腰が柔らかく、気配りも出来るこの勇者が自分と同じ年齢である事に衝撃を受けた。
見た目からして若い男性であるから、20歳は超えていると思っていた優奈にとって、衝撃的だった。
子供ぽいと言われる優奈からしてみれば、こうも違うのかという現実を突きつけられた分、余計にショックだった。
「……いやいや、所詮夢の世界だし」
「え?」
「ん?何でもナイヨ」
優奈は笑って誤魔化そうとするが、引き攣った笑みを浮かべてしまった。更にそれを誤魔化そうと、そそくさとライナの前を歩いていく。
その仕草がどこか面白く、ライナは声を堪えつつも、笑ってしまった。
「ぷっ…っふ」
「ちょっとっ!な、何笑ってるのよ!」
「ごめんごめん…君があまりにも可愛くて…」
ライナは落ち着こうと深呼吸するが、思い出し笑いをしてしまい、慌てて口元隠す。
可愛いと言われて気分は悪くないが、どこか釈然としない優奈は、ライナを睨むことしか出来なかった。
「笑いすぎたね…ごめんね」
涙目で笑みを浮かべるライナのその顔は、先程までと異なり、少し幼く見えた。
大人の雰囲気と子供らしさを兼ね揃えているライナに、優奈は少しずつだが、彼に興味を持った。
★★★
「最近嬉しそうだけど、何かいい事でもあったの?」
「ふぇ?」
「最近夢の愚痴も無いし、もしかしてもう見てないの?」
真理子に尋ねられ、優奈は変な声を漏らした。
「最近やっと面白くなってきたんだ」
「どんな展開?」
「んー…一言で言うと、ゲーム的展開?RPG的な」
「優奈って本当にゲーム好きだね」
ゲームをあまりやらない真理子は呆れ気味に返す。
それでも優奈が話す事はきちんと聞くのが、彼女の優しさでもある。
「ゲームもいいけど、たまには現実も見なきゃ、ね?スポーツとか恋とかさ」
「私は真理子みたいに運動神経良くないよ…」
「優奈だってそんなに運動神経悪いわけじゃないよ。んー…そしたら、私の自主トレの後、一緒にご飯食べに行くっていうのはどう?」
「賛成!」
ご飯を食べに行く、という言葉だけで、優奈は首を速攻縦に振った。
「おーい!大丈夫?おーい!」
聞き覚えのある声が聞こえた。
声の主を見ると、目の前にはライナがいた。
「あ!よかったです!ぼんやりしてたから、どうしたのかと…」
「…私どれ位ぼんやりしてた?」
「え?ん…と、数分位ですか?」
何時もなら夢の世界に戻ると同じように一日が経過していた。
今回は数分という僅かなタイムロスのみ。
(会話しているとそんなに刻は経過しないのかな)
今日も夢の続きが見れた安堵感、そしてライナとまた出会えた喜びを感じた。
「あのさ…前々から言おうと思ってたんだけど…丁寧語って距離感じるんだよね」
優奈は少し不満そうに呟いた。
「勇者って丁寧な言葉じゃないといけないの?せめてこういう時位は、タメ口とかでもいいじゃん。多分アナタ私より年上でしょ?」
「え…あ、め、迷惑じゃ無ければ…」
「全然迷惑じゃないって!!」
「じゃあお言葉に甘えて……。宜しく、優奈」
タメ口で話しかけられただけなのに優奈の心は跳ねた。
(はぁ…イケメンは何してもイケメンだなぁ…)
眼福と心の中で合掌しつつ、優奈は先程聞き損ねた質問をもう一度してみた。
「ところでライナって何歳?私は17歳」
「じゃあ俺と同い年だね!俺はもう少ししたら、だから現在は16歳だよ」
「え?!同い年?!」
物腰が柔らかく、気配りも出来るこの勇者が自分と同じ年齢である事に衝撃を受けた。
見た目からして若い男性であるから、20歳は超えていると思っていた優奈にとって、衝撃的だった。
子供ぽいと言われる優奈からしてみれば、こうも違うのかという現実を突きつけられた分、余計にショックだった。
「……いやいや、所詮夢の世界だし」
「え?」
「ん?何でもナイヨ」
優奈は笑って誤魔化そうとするが、引き攣った笑みを浮かべてしまった。更にそれを誤魔化そうと、そそくさとライナの前を歩いていく。
その仕草がどこか面白く、ライナは声を堪えつつも、笑ってしまった。
「ぷっ…っふ」
「ちょっとっ!な、何笑ってるのよ!」
「ごめんごめん…君があまりにも可愛くて…」
ライナは落ち着こうと深呼吸するが、思い出し笑いをしてしまい、慌てて口元隠す。
可愛いと言われて気分は悪くないが、どこか釈然としない優奈は、ライナを睨むことしか出来なかった。
「笑いすぎたね…ごめんね」
涙目で笑みを浮かべるライナのその顔は、先程までと異なり、少し幼く見えた。
大人の雰囲気と子供らしさを兼ね揃えているライナに、優奈は少しずつだが、彼に興味を持った。
★★★
「最近嬉しそうだけど、何かいい事でもあったの?」
「ふぇ?」
「最近夢の愚痴も無いし、もしかしてもう見てないの?」
真理子に尋ねられ、優奈は変な声を漏らした。
「最近やっと面白くなってきたんだ」
「どんな展開?」
「んー…一言で言うと、ゲーム的展開?RPG的な」
「優奈って本当にゲーム好きだね」
ゲームをあまりやらない真理子は呆れ気味に返す。
それでも優奈が話す事はきちんと聞くのが、彼女の優しさでもある。
「ゲームもいいけど、たまには現実も見なきゃ、ね?スポーツとか恋とかさ」
「私は真理子みたいに運動神経良くないよ…」
「優奈だってそんなに運動神経悪いわけじゃないよ。んー…そしたら、私の自主トレの後、一緒にご飯食べに行くっていうのはどう?」
「賛成!」
ご飯を食べに行く、という言葉だけで、優奈は首を速攻縦に振った。