追放の堕天使
「落ち着け」

「で、でも……俺らのせいで……」

「ミツ。もう……だめかもしれん」

メツはミツに眼を移した。ミツはぐっと唇を噛み締め、「あぁ」と頷く。

「俺らの契約、覚えとるか?」

「当たり前だろ。……大丈夫だ。契約、ちゃんと守るから……」

「契約? 契約ってなんだい?」

ミツの身体が震えている。目尻からは涙が零れている。

「俺らは一心同体。どちらかが死にそうになったら、死神に魂を狩られる前に、どちらかが殺す」
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