追放の堕天使
地面に降り立って、何か食材になりそうなものを探し始める。
しばらく探したが、何も見つからなかった。

諦めてライに謝ろうと思ったその時、耳元で何か声が囁いた。

「ここにいたんだな」

「……!?」

目の前の空気がぐにゃりと歪み、二人の天使が現れた。

「よう不二」

「ミツと……メツ? どうしてここに?」

「上司サマの命令だよ。お前と越前をどうにかして仲違いさせて、相討ちさせろとさ」

「……じゃあ君たちは、敵なのかい?」

「そんな曖昧な命令で、強い絆で結ばれたお前さんらを相討ちさせることなんざできんよ」

「なら、なぜ僕のところに?」

二人はフッと笑みを浮かべて、空を指差した。

「あそこは、俺たちにとっても地獄なんだよ」

「……君たちは天使なんじゃないの?」

「俺たちは神のエゴで創られただけじゃ」

「どういう意味?」

不二は分からなくて聞き返した。
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