愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
救いの手
◇◇◇

頭に蝶が止まった日から、三日が過ぎた日曜日。

今日も快晴で空気は蒸し暑い。

コンビニのアルバイトのシフトは十四時から入れてあり、出かけるまでにまだ四十分ほどある。

居間でひとり過ごしている私は、座卓に向かい、扇風機を独占して涼んでいた。


祖母は少し前に、干し椎茸を買いに近くの乾物屋へ出かけていった。

暑い中を歩くのは大変だろうと思い、私がお使いに行くといったけど、断られた。

その乾物屋もうちの下宿屋と同じような古い木造の店舗で、周囲をビルに囲まれても頑張って営業を続けている。

そこの奥さんと祖母は年が近く、昔からの友人関係にあり、雑談をしたいという目的もあるようだ。


下宿人たちは出かけていたり、それぞれの部屋で過ごしたりしている。

この居間は出入りを自由としているので、よく横谷さんがここでお茶を飲みながらテレビを見たりする。

しかし、夏場は食事時しか出てこない。

貸し部屋にはクーラーを設置しているので、ここで過ごすより快適だと思われた。


誰もいない居間の座卓に頬杖をつき、なにをするというのでもなく座っていると、なんとなく寂しい気持ちになる。

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