愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
「桐島さん、そろそろ閉めてもいいですか? 風が冷たくなってきました」
今日は最高気温が三十二度の暑い日であったが、夜になれば裏庭を抜けて涼しい風が吹き込んでくる。
今日は風が強いので、お風呂上がりの体には寒く感じていた。
西瓜を食べる手を止めた桐島さんは、「いいよ」と言うだけではなく、ガラス戸を閉めるのを手伝ってくれた。
風鈴の音が止むと、急に静寂に包まれて、なぜか私の胸は高鳴り始める。
いや、なぜかではない。
いつも以上に桐島さんが恋人であることを意識して、帰宅してから顔を直視することができないのだ。
『私を抱いてください!』と迫った自分を思い出すと、今更ながらに顔から火が出そうなほどに恥ずかしくなり、動揺してしまう。
すぐ隣に立つ彼の方を見ることができず、閉めたガラス戸にへばりついている私は、緊張を隠そうとして、「紫陽花が綺麗ですね」と話しかけた。
すると、クスリと笑われる。
「暗くて裏庭の様子は見えないよ。ガラスに有紀子の真っ赤な顔が映っているだけだ」
「あ……」
今日は最高気温が三十二度の暑い日であったが、夜になれば裏庭を抜けて涼しい風が吹き込んでくる。
今日は風が強いので、お風呂上がりの体には寒く感じていた。
西瓜を食べる手を止めた桐島さんは、「いいよ」と言うだけではなく、ガラス戸を閉めるのを手伝ってくれた。
風鈴の音が止むと、急に静寂に包まれて、なぜか私の胸は高鳴り始める。
いや、なぜかではない。
いつも以上に桐島さんが恋人であることを意識して、帰宅してから顔を直視することができないのだ。
『私を抱いてください!』と迫った自分を思い出すと、今更ながらに顔から火が出そうなほどに恥ずかしくなり、動揺してしまう。
すぐ隣に立つ彼の方を見ることができず、閉めたガラス戸にへばりついている私は、緊張を隠そうとして、「紫陽花が綺麗ですね」と話しかけた。
すると、クスリと笑われる。
「暗くて裏庭の様子は見えないよ。ガラスに有紀子の真っ赤な顔が映っているだけだ」
「あ……」