愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
お帰りなさい
◇◇◇

桐島さんが私に覆い被さり、全身にキスの雨を降らせる。

初体験から二カ月ほどが経ち、肉体的な快楽を覚えたこの体は、「もっと足を開いて」という彼の指示に従順に従う。

胸を高鳴らせ、催促するように灰青色の瞳と視線を交えれば、彼が蠱惑的な笑みを浮かべて私の中にゆっくりと侵入してきた。


「ああっ……え?」


自分の喘ぎ声で目覚めると、枕元の目覚まし時計は六時を指している。

夏も終わろうとしている九月上旬。

寝苦しい蒸し暑さから解放され、カーテンの隙間から差し込む朝の日差しも、心なしか柔らかい。

寝ぼけた頭がはっきりしてくれば、顔が熱を帯びる。


私、今、エッチな夢をみていたんだ。
恥ずかしい……。


やけにリアルだったのは、昨夜、彼にされたこと、そのままであったためであろう。

ここは桐島さんの部屋で、初体験の日以来、彼に求められた時にこの部屋で寝起きしている。

枕はふたつ並べているけれど、敷き布団はシングルサイズなので、彼との距離が近い。

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