独占欲高めな社長に捕獲されました
「好きだよ、美羽。強がりな性格も、生意気な目も」
優しく囁かれて髪を撫でられたら、体から力が抜けていった。ぽろぽろと涙が零れた。
「俺のことを想って泣く美羽も魅力的だけど、今はそんな場合じゃない」
指で涙を拭われ、こくりと頷く。
「お父さんを日本に連れ戻さなきゃ」
「そうだ。すべて俺に任せておけ。お前はついてくるだけでいい」
破壊力抜群の笑顔を向けると、彼はもう一度、私をぎゅっと抱きしめた。
ああ、なんて……なんて心強い。
昴さんが私を想ってくれている。それだけで、なんだって乗り越えられそうな気がした。