残念系お嬢様の日常


「姉さん、……ごめん」

「え、蒼……これはその」

「元気そうでよかった。体調も良さそうだね」

私の体調を心配して来てくれたようだけれど、思いっきり引かれてしまった気がする。

この状況はまるで自分の姿に見惚れていたみたいじゃない!?

なんかめちゃくちゃ恥ずかしいんですけど。


「違うの、蒼」

「うん、大丈夫。今度から気をつけるから」

誤解は解けないまま、蒼は部屋から出て行ってしまった。

まるでナルシストな姉じゃん! 

なんか嫌だ!でも必死に否定するのも逆に怪しいし、触れないでおいたほうがいいのかもしれない。


どうか弟から距離をおかれませんように。




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