残念系お嬢様の日常


スミレはこのよくわからない怪談話をするために電話をかけてきたらしい。

これわざわざ電話してまでも話す必要あるのかな。

内容は全く怖くなかったけど、一番怖いのはスミレの話し方だわ。


『違うの真莉亜! 問題なのはこれが起こった場所なの!』

「廊下?」

『そうじゃなくて! 東校舎の三階なのよ! しかも、放課後』

東校舎の三階って、私たちがカシフレ活動をしている階だ。

でも私たちも放課後に活動しているけれど、そんなおかっぱの女の子なんて見たことないけどな。


『それとね、真莉亜。英語の補習って東校舎の四階でしょう』

「あ、そういえばそうだったわね」

せっかく夏休みに入ったのに明日から英語の補習だ。なんて憂鬱。

朝はだらだらして、昼間は鍛えたかったのに補習によって自由を奪われてしまった。

こんなことになるなら必死に英語勉強しておくんだった。





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