残念系お嬢様の日常
この間なんて
「まあ、可愛らしい髪留めね。私が初等部の頃につけていたものみたい。うふふ」
と話しているお嬢様の背後で「だっせぇ。ガキみてぇな髪留めだなぁギャハハ」って声が聞こえてきた気がした。
「それはそうと」
「いや、米とれよ」
「貴方は桐生拓人が嫌いですか」
私の質問に景人の動きが止まる。
その隙に口元についたお米をとって口の中にinする。
「……アンタは? 拓人のことはどう思ってる」
「私、ですか?」
うーん、そうだな。
私は……
「桐生拓人に対しても貴方に対しても特別な感情は抱いていませんが、桐生拓人には借りがありますので彼の味方です」