残念系お嬢様の日常


スミレが組み立てていた家は、屋根のクッキーにパステルカラーのマカロンが敷き詰められていて煙突は白のアイシングクリームでレンガのようになっている。

庭にはアイスボックスクッキーが敷かれ、柵や木もクッキーでてきている。

スミレも案外こういった作業は得意らしい。


「では、私が作ってきたやつも飾るとするか」

うさぎのパペットがミトンのようにお皿をくわえて持ってきたのは流音様が作ったマジパンだった。

ひよこや、うさぎ、小鳥、猫。どれも愛らしい小動物たち。そして、みんなより目だった。



「家の中にはこれを入れてほしい!」

新たに登場したマジパンは、おそら桐生。口元が上がっていて笑顔だ。

けど、これもより目だった。どうしてこうなるんだ。お世辞にもかっこいいとは言い難い。




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