残念系お嬢様の日常


私もテストを返却されてまあ!びっくり!

英語の先生から、今回のテストのギリギリ合格ラインと言われた点数をとってしまうとは思わなかったのだ。


「残りの夏休みは家で勉強をしていなさい。遊びに行くのは許しませんよ」

「うええ!」

「うええ!じゃあありません! 当然でしょう」

せっかく浅海さんたちと夏の予定があったのに! 楽しみにしていたのに!

キャンセルなんてしたくない。ここはどうにか切り抜ける方法を考えなくてはいけないな。


「お、お母様お願いです!」

「貴方はお願いできる立場ではございません」

「せめて一日だけ自由を!」

「蒼にしっかりと教えてもらいなさい」

うわお。しかも、教えてくれるのは蒼っていうのが厄介だ。

勉強のことであれば、蒼は誰よりもスパルタ。


いや、でもここは真面目な姿を見せつけるチャンス!

そして、どうにか三十日の約束を許可してもらうしかない!




< 304 / 653 >

この作品をシェア

pagetop