残念系お嬢様の日常
「わかりましたわ! お母様! 私、お勉強いたします!」
「……変なことは考えないように」
完全に疑われている。お母様の私を見る目が冷たく突き刺さっている。
けど、私は別に変なことはしない。ただ真面目に勉強をするだけだ。
***
まずは形から。こういうのは大事だ。
「……姉さん、やる気ある?」
「あります。先生次の問題お願いします」
おさげにして、伊達眼鏡をかけている私は見るからに秀才だ。
これなら問題もスラスラと解ける気がする。
今度から家で勉強するときはこうしよう。
やる気が漲ってくる。うおっしゃ!
「そこ違う」
「うっ」
「それさっき教えたけど」
「うぅっ!」