残念系お嬢様の日常
『たぶん私たちが第二茶道室で過ごしていることは気付かれていないと思うけど、花ノ姫の人たちには気付かれないようにしたほうがいいかもしれない』
「天花寺様たちのことをお慕いしている方もいるものね」
『まあ、そのくらいなら可愛いものだけど、中にはきっと危ない人もいるよ。浅海くんのことをよく思っていない人のほうが危ないかも』
瞳が言いたいのはきっと雅様たちだ。
もしかして私の好きな人を聞いてきたのは、私が浅海さんのことを気に入っているとか思ったのかな。
瞳は浅海さんが女の子だってこと知らないから、怪しまれてもおかしくはない。
「瞳。私は友人として浅海くんが危険なことをされないようにできるだけ守りたいと思っているわ」
原作では私がいじめていたけれど、他の誰かが浅海くんに何かするのなら未来がある程度わかる私が役に立てる可能性もある。
なにかされるってわかっていて放っておくようなことはしたくない。
まあでも、予定だと雅様たちが本格的に動き出すのってまだ先のはずだからまだ大丈夫だとは思うけど。でも原作とのズレがときどきあるから、そこが怖いな。