残念系お嬢様の日常


学院に行くと、拍子抜けするくらいいつも通りの日常だった。


「ごきげんよう、真莉亜様」

「ごきげんよう」

微笑んで挨拶を返せば女子生徒たちは頬を紅潮させる。

一応私のことを慕ってくれている人もちらほらいるのよね。瞳やスミレほど熱狂的な人はいないと思うけど。



はあ、それにしてもよかった。

まだ動いていないみたい。でもどうやって対処するかな。

もう遠回りせずに海老原妹に接触してしまおうか。だけど、それじゃあ彼女を動かしている人物まで届かないかもしれない。




「真莉亜様、ごきげんよう」


うげげ!

新学期早々会ってしまいましたよ、面倒な方々に。





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