残念系お嬢様の日常


「……貴方なにをしたの」

「スミレの水着写真を一木先生に送っていたのは雅様よね」

「なんのことかしら」

「しらばっくれるんじゃないわよ」

おっと、口が悪くなってしまった。

仕切り直すように咳払いをして、余裕たっぷりといった笑みを見せる。


「一木先生も素直に吐いたわよ。やり取りのメッセージもスクリーンショットを撮ってあるわ」

まあ、半ば脅して吐かせて、メッセージ見せてもらったけれどね。

見せなければ問答無用で伯父様に言いつけるって。

スミレは一木先生がもう自分に近づかずに、二度と繰り返さないことを望んでいたみたいだけれど、あの人に教師を続けさせるべきではない。


この学院にいる以上はスミレがまた危険に晒されるかもしれない。

だから、ここは原作通り辞職という形で退場してもらった。

他の生徒や教師、保護者に伝わらないだけ優しい対応だと思うわ。

けれど、やっぱり後味のいいものではないわね。


それにこんな大ボスが後ろに控えているなんて、私としてはHP削られまくりよこのヤロー。



「証拠が残るようなことをするなんて、それほどバレない自信でもあったのかしら」





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